福との思い出その2

福は、祖母が大好きでいつも後をついて歩いていました。
トイレの場所も直ぐに覚えてくれました。
じゃあ福行って来るね。
おとなしく待っているんだよ。
と出かけようとすると、わんわん吠えて大変でした。
そして、家に帰って来ると、てんてんとうんちがしてありました。
福、だめじゃあない。
これ見て?
と言っても、直りませんでした。

シャンプーをするのは私がしていました。
小さな体なので、洗いやすかったです。
ねえ、福いたずらはだめよ。
おばあちゃん困るでしょう。
などと話をしながらシャンプーをするのが私の日課になっていました。
また、福は毛が長いので、ハサミで祖母が切っていました。
適当に、尻尾の先の毛だけを残して、後は短くしていました。
なあにこれ。
変な切り方だね。
と言うこともありました。
ハサミで福の耳を少し切ってしまって、血が出てしまったこともありました。
それからは、ハサミのかちゃかちゃと言う音を聴くだけで、怖がっていました。


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